保育士自身の存在価値を高め、子どもたちのより良い未来を創る

  • 2023.09.21

    共創ストーリー
  • ヨコミネ式キッズアカデミー
    「すべての子どもが天才である!できない子なんて一人もいない!」という保育理念のもと、自ら考え判断し実践することで生き抜く力を育むヨコミネ式キッズアカデミー。今回は、東京都世田谷区にある「ヨコミネ式キッズアカデミー」の園長の猪﨑さおりさんに、保育士の在り方と目指す未来について取材しました。

    ―Profile
    猪﨑 さおり (いざき さおり)
    2018年東京都世田谷区にある「ヨコミネ式キッズアカデミー」へ入職後、現場経験を経て園長に就任。「子守ではなく子育てを」をコンセプトに、ヨコミネ株式会社の更なる発展に向けて奮闘しています。

    保育業界に携われたきっかけを教えてください。
    子供のころから保育現場に興味があり、大学でも保育を学びました。卒業後は、社会経験のために保育とは異なる道に進みましたが、父が本校を開園するタイミングで入職しました。

    園の運営で大切にされていることはありますか?
    ヨコミネ式保育は、「子守ではなく、子育てを」をモットーにしていますので、お子様を着実に成長へ導いていくということを心掛けています。毎日1分1秒を大切に、子どもたちが自らの力で乗り越え、生き抜く力を育む保育をすることを、職員全員で掲げています。今は共働きのご家庭も多く、私たちが子育ての伴奏者となって、時間に追われる親御さんたちに健やかにお過ごしいただくためのご支援も大切にしています。

    社会の変化とともに、保育士さんの役割、期待値が変わってきていると感じますか?
    数年前、メディアを通じて「保育士は替えのきく職業」といった類の議論がありました。実際現場にいて、一理あるかもしれないと感じながらも、果たして本当にそうなのかと疑問を持ちました。保育士一人ひとりが自分だから提供できる保育を実現することでオンリーワンの価値を発揮し、自分の存在意義を確立していく必要があると感じています。

    保育士の育成のために、どのような取り組みをされていますか?
    当園では、まずは保育士個々の人間性を見極め、各自の強みを活かせる仕事から挑戦することで、小さな成功体験を積み重ねていただきます。それを繰り返すことが保育士のモチベーション向上に繋がり、オンリーワンの保育士に結びついていると実感しています。

    オンリーワンという存在意義を感じることが、離職率低下にもつながりそうです。
    そうですね。離職率は絶対的に低くしていきたいです。現場にいて感じることは、保育士は本当にやりがいを感じる仕事です。ただ、保育の業界は、給与や待遇に加え、保育や行事の企画実行、事務作業、保護者対応など仕事が多岐にわたり、仕事量などの面でも色々と課題がありますので、保育業界に携わる様々な方々と協力しながら改善していきたいです。

    具体的に保育士さんが長く働けるよう、取り組まれていることを教えてください。
    チームワークを大切にしています。当園は通常保育に加えて、体操や自主学習(読み書き計算、算盤など)、音楽など様々なカリキュラムを実施していることから、タスクが多く、一つひとつのプログラムを確実に進めるために、保育士同志のコミュニケーションが重要です。定期的に個人面談や職員会議を行い、縦と横の連携を密にするだけではなく、皆で食事をしたり、お茶会をしたりと、勤務中に雑談ができる時間を作ることも心掛けています。

    保育士の未来展望に向けた目標を教えてください。
    かつて、保育士は子供のなりたい職業ランキングの1位、2位に入ることが多かったのですが、最近はトップ10入りしているものの、その順位は下がってきている印象です。トップクラス入りに復活させたいです。子どもたちが保育士を見て、「先生たちはいつも楽しそう、いつも活き活きしている」って感じてもらえれば、ご家庭での園の会話が増えますし、親御さんにも安心していただけます。良いループが回るように、まず保育士から取り組み、つぎに園全体、そして子どもたちと、よりよい保育業界の未来に向けて改革を続けていきたいです。

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